悩みタイトル

こんなお悩みはありませんか?

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膝のお皿の下に痛みが生じ、特に運動時や運動後に痛みを感じる
組織の損傷や炎症が原因で、膝周辺が腫れたり、熱を持つような感覚が生じる
脛骨(すねの骨)の上部が変形している
正座や膝立ちなど、膝の下部が圧迫されると痛みが生じ、膝をつけない場合がある

オスグッドについて知っておくべきこと

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オスグッド・シュラッター病の概要

オスグッド・シュラッター病は、特に成長期の男子、小・中学生に多く見られる膝下の骨の変形が特徴的な疾患です。この病気は、膝下の脛骨粗面に過度な負荷がかかることで発症します。

原因
主に次の要因が関与しています:

筋肉と骨の成長スピードの差
成長期において筋肉と骨の成長スピードが異なるため、大腿部の筋肉(特に大腿四頭筋)が引っ張る力に骨が耐えきれず、脛骨粗面に負荷がかかりやすくなります。

スポーツによる負荷
ランニングやジャンプなど、膝に負担がかかるスポーツ活動が多いため、この部分に過度なストレスがかかります。

柔軟性の低下
筋肉の柔軟性が不足していると、運動時に筋肉が引き延ばされ、膝下の骨に負担がかかりやすくなります。

症状
オスグッド・シュラッター病の典型的な症状は、膝下の脛骨粗面に痛みや腫れが見られることです。重度の場合、痛みが増し、走れなくなることや脛骨粗面での剥離骨折のリスクがあります。

症状の現れ方は?

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初期症状と進行

オスグッド・シュラッター病の初期段階では、膝下の運動時に軽い痛み、腫れ、熱感が現れます。急に強い症状が現れることは稀ですが、時間が経過するにつれて痛みが徐々に強くなり、運動やスポーツに支障をきたすことがあります。

特徴的な症状
初期の痛みに加えて、オスグッド・シュラッター病には以下のような特徴的な症状があります:

脛骨粗面の変形
脛骨粗面(膝下の骨)が隆起(でっぱる)し、外見からも確認できるほどの変形が現れることがあります。この変形は徐々に進行し、急に見た目が変わるわけではありませんが、放置すると悪化することがあります。

剥離骨折の可能性
骨にかかる過度な負荷によって、脛骨粗面に部分的な剥離骨折が生じることもあります。炎症がひどくなると、強い痛みが生じ、運動や日常生活に支障をきたす場合もあります。

慢性的な痛み
骨の成長が終わると、それ以上の変形は起きませんが、1度変形が起きた部分はそのまま残ります。これにより、大人になってからも膝の痛みが残存し、時折運動後に痛みを感じることがあります。

その他の原因は?

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1. 運動時にかかる負荷
特にジャンプや屈伸動作が多いスポーツ(バスケットボールやバレーボールなど)、またはキック動作が多いスポーツ(サッカーなど)を行う子供に多く見られます。これらの運動では膝に強い負荷がかかり、脛骨粗面に大腿四頭筋が引っ張られることが原因となります。

2. 成長期における筋肉と骨格の成長スピードの差
成長期では、骨格の成長が筋肉の成長よりも早く進みます。その結果、骨格と筋肉のバランスが崩れ、筋肉が十分に強度と柔軟性を持てない状態になります。この状態で運動やスポーツを行うと、体にかかる負荷に耐えきれず、筋肉と骨が接する部分、特に脛骨粗面に強い負荷がかかりやすくなり、痛みを引き起こすことになります。

このように、オスグッド・シュラッター病は成長期の子供たちがスポーツを行う際に多く見られる病気で、骨と筋肉の成長に関するバランスの崩れや、運動による過度な負荷が原因となります。

オスグッドを放置するとどうなる?

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オスグッド・シュラッター病の症状は、通常は数週間から数か月で改善することが一般的ですが、個人差があり、成長スピードや運動量、スポーツの種類によって回復までの期間は異なります。一部の人では、症状が1年以上続くこともあり、特に放置した場合や悪化した場合、治療が長期化することがあります。

オスグッドはオーバーユース(使い過ぎ)による障害の一つで、運動を続けることによって症状が悪化することが多いです。初期の段階では運動時に痛みが現れることが一般的ですが、進行することで脛骨粗面に変形が生じたり、剥離骨折が起きることもあります。症状が進行すると、日常生活や安静時にも痛みが現れるようになります。

さらに、オスグッドの後遺症として、大人になってからも痛みが再発する可能性があります。特に、成長が終わり骨端線が閉じても、過去に受けたダメージが残り、運動後に膝の痛みが再発することがあります。そのため、早期の発見と治療が重要です。

当院の施術方法について

オスグッドの治療は、まず安静にし、痛みのある部位を冷却することが重要です。使い過ぎが原因で痛みが発生している場合、運動やスポーツを控えることが痛みの軽減に繋がります。運動を休止すると、痛みが少なくなることが多いですが、身体が回復していない状態で運動を再開すると、すぐに再発する可能性が高いため、慎重に進める必要があります。

再発を防ぐためには、炎症を抑えることや筋肉の柔軟性を高めることが大切です。柔軟性を高めるためのストレッチや、痛みを抑えるための押圧療法が有効です。また、電気治療などを使って痛みを和らげることも効果的です。これらを通じて、運動を再開しても痛みが出ない体作りを目指します。

当院では、オスグッドによる痛みが再発しないように、個々の状態に合わせた治療計画を立て、段階的に運動復帰できるようサポートしています。

改善していく上でのポイント

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オスグッドの原因のほとんどはオーバーユース(使い過ぎ)によるものです。そのため、症状を改善するためには休養やスポーツ、運動の制限が不可欠です。進行性の疾患であるため、初期段階でどれだけ症状を抑えられるかが、その後の経過に大きく影響します。

スポーツを続けることは可能ですが、レベルの高い動きや高い運動量には耐えられなくなると、競技力を失うことになります。進行が進んで脛骨粗面が完全に変形してしまうと、元には戻せなくなり、最終的には手術が必要になることもあります。

成長期に起きやすいオスグッドだからこそ、今後の健康や競技生活を考慮して、症状をしっかりと改善し、痛みを残さないようにすることが非常に重要です。早期の治療と適切なケアが、長期的に良い結果を生むための鍵となります。